トコ助産院主任助産師 西里千鶴さんのコラム
心身を癒したい人も、癒す力を伸ばしたい人も、
京都トコ会館・トコ助産院に、ぜひ一度おいで下さい。

 
皆様、はじめまして。この度、トコ助産院主任助産師として働くことになりました、西里千鶴です。
トコ助産院の院長は、言うまでもなく渡部信子先生です。私が信子先生と初めて出会ったのは、もう13年以上も前でした。
第一子を出産して、「そろそろ仕事復帰を」と考え、「助産師として プラス アルファ の付加価値を身に付けて復帰出来たら…」との思いで、信子先生が当時主宰されていた、母子整体研究会の「妊産婦のための整体セミナー」に参加した時でした。

実は、私は助産師になる前は、看護師として13年間、静岡の病院で勤務し、整形外科では、妊産婦の腰痛の研究で高名な久野木順一先生とも一緒に働いたことがあります。また、助産学生のときは、今は分娩研究会の理事長や、浜松医科大学産婦人科の教授をされている、金山尚裕先生の講義も受けていました。
助産師になってからは、お産の現場で実質3年間働き、その間、120例余りの分娩介助の経験を積みましたが助産師として、まだまだ経験不足は認識していました。

その後、縁あって京都に嫁ぎ、しばらく仕事からは遠ざかっていましたが、自身の出産経験や、何より看護師として長年勤めあげてきたキャリアは私の支えになっていましたから、助産師として経歴は浅くとも、やっていけるだろうと思っていました。
でも、信子先生のセミナーを受けたときのショックは、今も忘れられません。なぜなら、「私はお産のことも、女性の体のことも、何もわかってなかった(-"-; 」と、初めて知ったからでした。
そのまま、京都在住を強みに母子整体研究会のセミナーを一気に修了し、その後、健美サロン渡部で働かせて頂くこととなりました。その傍ら、地域の新生児訪問やパパママクラス、時には自宅分娩のお手伝いをしながら、トコ・カイロプラクティック学院のセミナーで学び、やがて、健美サロン渡部で、妊婦さん・産後のママ・赤ちゃんの施術を少しずつ、担当させてもらうようになりました。

ある時、妊娠後期の妊婦さんのお腹を触診した後、ドップラー胎児心音聴診器を使って、児心音を聞こうと、お腹のあちこちにドップラーを当ててみたもののどうしても児心音がはっきりと聞こえず、長い時間(約10分間?)をかけながら触診と聴診を繰り返していました。
すると、カーテンの向こうから、信子先生の「なんでそんな長い時間、心音を聞いてるんや?どう入っているか分かったんか?」との声がかかり、私は「第二頭位です」と答えました。
すると、信子先生が触診され、ものの数秒で「ここに顎が触れているやん、背中は左や、そやから、第一頭位で反屈位」とおっしゃるので私は「でも、心音は右で聞こえます」と反論すると、「当たり前やん、反屈位の時は胸側で心音が聞こえるんや~」と言われ、私の知識の浅さと、診察力の低さを痛感させられました。と同時に、「どうしてこんな短時間でここまで分かるのだろう?私も分かるようになりたい!」との思いが膨らみ、日々出会う妊婦さんの診察やケアに、必死に当たるようになりました。

でも、健美サロン渡部には、妊娠中や産後の不調を訴える方々が、たくさん来られるものの、一人にかけられる時間は十分にはとれません。
また「具合の悪いところを治してもらえれば、私はそれでいいの」との、受け身の方などもおられ、体操や生活の中でのアドバイス、お産や産後の生活について…など、もっともっと伝えたいことや、身に着けてほしいことがたくさんあるのに、伝えきれない歯痒さを、助産師の端くれとして残念に感じていました。
そんな時、信子先生から「助産院を作ろう!」との話があり、瞬時に「ぜひ、お手伝いさせてください!」と、名乗りを挙げました。「助産院でなら、身体の不調を訴える方へのケアだけでなく、妊婦さんや子育て中のママが、辛い思いをせず、健全な身体で過ごせるよう、保健指導や個別相談、教室開催などでゆっくりと係わることができる!」と思ったからです。

今は「トコ助産院で、何がしたいか、何ができるか?」と、スタッフでの話し合いを重ね、什器・物品・ホームページ・日程…様々なものが明瞭化されてきました。
妊娠~育児期以外の女性も視野に入れた「女性の全ライフサイクルに寄り添うケア」を理念に、「子育て支援の一角を担っていきたい!」との、熱い思いで働ける幸福感に満ちた毎日を送っています。

心身を癒したい人も、癒す力を伸ばしたい人も、京都トコ会館・トコ助産院に、ぜひ一度おいで下さい。
お待ちしています (^o^)/~