山口香苗さんのコラム
「骨盤ケア教室開催頻度 全国最多 & ネオネオ・おひなまきSを全プレ」

 
みなさんはじめまして、山口香苗と申します。
私は現在、静岡県浜松市にあるピュアレディースクリニックで、病棟助産師としてパート勤務をしています。骨盤ケアに出会ったのは、10年前の母子整体研究会のセミナーでした。
その後3人の子育てを経て、今一度学び直したいと奮起し、昨年、メンテ“力”UPセミナー受講⇒トコちゃんベルトアドバイザー合格⇒ベーシックセミナー修了と進みました。そして昨年12月中旬より、当院で骨盤ケア教室を始めました。

 今回、私がコラムを書くこととなった理由は、1カ月の骨盤ケア教室開催回数が全国最多だからです(これは、渡部先生が現在知る限り…ということですので、これより多い施設の方すみませんm(_ _)m )
その開催回数は月4~5回。昨年12月中旬~2月末の2カ月半で10回開催、そして3月は、なんと、6回も開催することになりました。\(^o^)/ 当院の分娩数は年間600件超。1回の骨盤ケア教室参加人数は、上限8名。つまり、1か月に分娩する50名のうち、30~40名が受講可能。この受講率の高さも全国最高レベルのようです。

【こんなに頻回に教室を開催できる理由とは?】
 1.スタッフが「母子のためにいいことは何でも取り入れよう!」と
   いう意識が高い。
 2.院長も若い医師2名も、骨盤ケアの重要性を理解し、スタッフの
   やる気を受容。
 3.4年ほど前からベーシック修了者である小田木助産師が、院内での
   骨盤ケアの普及に励み、トコちゃんベルトの販売実績がある。
 4.昨年11月上旬から、私を含めてベーシック修了助産師が2名に!
 5.教室の開催日は「第●曜日」と決めるのではなく、手術や母親学級
   などの日を避けて、勤務表作成時に決定。
 6.骨盤教室の案内は、外来でチラシの設置や掲示。
   しかし、ほとんどは 子宮下垂、腰痛、逆子、歩き方がおかしいなど…、
   医師の勧めで参加。
 
教室参加者の一番多い感想は「楽しかったぁ!」。それから、「逆子が直り帝王切開をしなくて済んだ(*^_^*)」などですが、それは体も心も軽くなった証拠です。スタッフの感想は、「腰が痛くて泣いていた人が笑顔で帰った!」「妊婦健診でいつも暗い表情だった人に笑顔が生まれた!」など様々です。

最近では、産後の方からの参加希望が増えました。
「もっと妊娠中に努力しておけば良かった」、「お産でこんなに苦労するとは(~_~;)」、「子どもが寝ない! 顎がゆがんでいる(-"-;) 」「産後に歩けなくなった_| ̄|○ 」など、自分の体や子どもの体の悪さを、産後に初めて痛感?! 認識?! する人が多いからです。
こんな褥婦さんの希望を院長に伝えると…「枠が空いていれば、産後の人も教室参加していいよ」と即答!! お陰で今では、妊婦さんに混ざって産後の方も教室に参加するようになりました。「今のうちに骨盤ケアをやっておいた方がいいよ!!」という悲痛な声を聞いた妊婦さんからも、参加希望者が増えたため、開催回数を増やしました。

しかし、【教室開催までに工夫したことも、いくつかあります】
 1.教室2時間のうち最後の30分は予約していない妊産婦さんも参加OK。
   これまで病棟で行っていたベルト販売業務やアフターフォローは、
   この時間帯に実施することとし、病棟業務の軽減を図った。
 2.教室担当者の給与や院内ホールの光熱費を計算し、赤字にならな
   いように教室参加費を設定した。
 3.外来・病棟スタッフ、事務・厨房・ルームスタッフなど、院内の
   全スタッフを対象とする骨盤ケア教室を開催した。

この3番目の工夫が一番効果的だったと思います。
今まで骨盤ケアにあまり関心がなかったスタッフも、自分の体で骨盤ケアを体験することで、その必要性や効果を実感できたのです。お陰で、いろんなスタッフが、教室の詳細や長所を患者さんに説明したり、体の悪い人を見つけては教室に誘ったりと、多くの効果が生まれました。

いろんな体の悪さを持った人がたくさん参加しますが、私が骨盤ケアで一番大事にしていること。それは「自分も相手もやれることをやる!」です。

ベーシックセミナーの昼食時、渡部先生から「こんな人がいて困った~!」という経験はないですか? と聞かれ、私の困った体験を話しました。「それで山口さんは何をしたの?」とさらに聞かれ、「私の手には負えなかったので、とりあえずベルトだけ巻いて帰ってもらいました」と返事をしたら…「なんでやぁ!?」と呆れられました。その時、先生からいただいた言葉が「何でもいいから、できることをするんや!!」でした。それ以降、これが私の骨盤ケアのモットーです。

妊娠中に骨盤ケアに励んでも、必ずしも泣かずによく寝る赤ちゃんが生まれるとは限りません。そのため、出産祝いとして4月~「院内専用マイピーロネオ=ネオネオ」と、おひなまきSを、全員にプレゼントすることになりました。それまでは、ブランドのハンカチ&スタイ&おくるみだったのですが、もっと他にいいプレゼントはないか?!と話し合いになり、スタッフ間で投票が行われました。その結果選ばれたのが、おひなまきとマイピーロ^O^。スタッフの見る目は確かです。

長々と書いてしまいましたが、「学んだことを実践したくても、なかなかさせてもらえない」と、悩んでいる方も多いと思います。でも、困難ばかりに目を向けていたら先に進むことはできません。何事も「やれることからやる!」。ぜひ挑戦してみて下さい!

私はいつも熱い思いを持って、骨盤ケア教室や新生児のケアに当たっています。今自分が伝えられるケアの中から、お母さんができることを一緒に模索し、少しでも改善するよう、日々研鑽を続けています。お母さんの骨盤や、胎児・新生児に、いい変化が生まれることを信じて、これからも精一杯取り組んでいきます。ご精読ありがとうございました。