トコちゃん先生のコラム「今年は骨盤ケア飛躍の年になるかも?」
 
1998年3月に脱公務員し、4月に開業してからすでに16年目。4月からは17年目に入ります。「10年ひと昔」というけども、もう「ふた昔」が近づいているんですね~。
「石の上にも3年」という諺を、知らない人は少ないと思いますが、「新しいことを始めると、なかなかうまくいかなくて、つらいことも多いけども、冷たい石の上でも3年も座っていれば、石は温かくなって、居心地が良くなるものだ」という意味ですね。
例えば、いろんなお店を開いても、繁盛するまでは3年かかる。なので、助産院や整体施術室を開いてもそれくらいかかって当たり前なんですよね。私の場合も、整体施術室「健美サロン渡部」を開いて、3年ほどで経営はかなり安定してきました。「石の上に3年」の諺通りだったのです。

でも、私が開業した目的は、整体施術室を安定経営することだけではありません。骨盤ケア、ベビーケアを日本中に広げることが一番の目的でした。この壮大な目的を果たすためには、日本中の母子医療従事者や妊産婦さん達の意識が変化しないといけないのです。ですから、3年ではこんな目的は、到底達成されるものではありません。
「トコちゃんベルトや骨盤ケアが、かなり日本中に浸透してきたな~」と私が感じるようになり、トコちゃんベルトが毎月1.5万本以上売れるようになったのは、トコちゃんベルト発売後10年くらいたった頃でした。なので、こんな壮大な目的も、大きな冷たい石と同じように、「石の上にも10年」で、ずいぶん温められたのです。
でも、それ以後大きく普及したかというと…そうではありません。骨盤ケアに熱心な施設と、全くしない施設の「二極化」が鮮明になってきたのです。ケアギバーが、せっかく骨盤ケアを学んでも「エビデンスもないことを勝手にしないで!」と、勤務施設の中では禁止されて悶々としている助産師・看護師もたくさんいるのです。
こんな「二極化」が打破されるには年月がかかるものです。私も「地道に、細く長く頑張るしかない」と観念して働き続けて来ました。

でも、なんだか情勢が変わってきたのです(^_^)v

それは、昨年の5月、日本産科婦人科学会学術講演会で、浜松医科大学 産婦人科家庭医療学 特任助教の、鳴本 敬一郎先生が「日本人妊婦骨盤形態の変化」について発表されたことから始まりました。
浜松医科大学 産婦人科の教授は、金山 尚裕 先生 で、(有)青葉の「トコちゃんのマタニティケアハンドブック」の28-29ページにも載っているように、妊娠高血圧症候群と骨盤内の鬱血との関係について、主張されている先生です。つまり、骨盤に関して関心を示されている数少ない先生で、しかも大学の教授で、日本分娩研究会の理事長をされているとのこと。その金山先生が、昨年の7月、(有)青葉社長に申し入れをしてくださったのです。
2014年9月12日(金)、千葉で開かれる「第30回 日本分娩研究会で、骨盤をテーマにワークショップを開催しよう」。そして、金山先生ご自身が「座長をする」とおっしゃってくださったのです。このワークショップの演者は、上記の鳴本 敬一郎先生と、上野順子助産師(『安産力を高める骨盤ケア』の著者)と、私の、三人の予定です。
ワクワク、ドキドキしますね~(~_~;)。

それに先だって、2014年3月23日(日)、長崎市で開かれる、第28回日本助産学会学術集会で、ランチョンセミナーを開きます。
テーマ:骨盤ケアで改善! PART14 妊娠・分娩・産褥・新生児期のトラブル
     ― 類人猿型骨盤の増加が、周産期医療に及ぼす影響 ―

演題1:女性骨盤は変化してきているのか
    浜松医科大学 産婦人科家庭医療学 特任助教 鳴本 敬一郎

演題2:快適な妊娠・出産・育児の支援に注ぐ思い ~自身の経験を通して~
    女性とこどものためのサロン Ohana 院長
    トコ・カイロプラクテック学院 准講師 助産師 平山 小百合

私はいつもの通り、コーディネーター 兼 座長として参加します。私のブログ「魔女のひとりごと」の関連記事もぜひ読んで下さい。
3月と9月に開かれる二つの会が、日本の周産期ケアを大きく変える原動力になるような、そんな気がするのです。つまり、骨盤(骨産道)をケアすることの大切さに気付き、熱心に取り組む施設が飛躍的に増える。

今年の抱負は「そうあってほしい。そうあらねばならない。そのために私は頑張ろう」と決めた私です。ということで、今年は骨盤ケア飛躍の年になるかも知れないのです。それが現実のものとなるよう、皆さん、ぜひ私が講師をしているセミナーに来てください。
日本の各地でお会いできることを、楽しみにしています (^o^)/~