沖縄北部(やんばる)の開業柔道整復師 諸喜田さんのコラム
“やんばるの魔女”を夢見ながら学び続けたい
【はじめに】
沖縄県本部町に住む、柔道整復師 諸喜田莉奈(しょきた りな)と申します。現在は独立開業しボディケアサロンを開き、そこで働きながら近隣の助産院でも産前産後の女性や赤ちゃんの、お体のケアに当たっています。私が骨盤ケア・“まるまる育児”に出会い、メンテ“力”upセミナーに参加するまでのお話を書きました。
【柔道整復師を目指したきっかけ】
母から聞いた話によると、私はムチムチの体の赤ん坊で、寝返りが遅かったそうですが、幼少期になると、近くにある海・山・川などの大自然の中を、走り回って遊ぶのが楽しくてたまらない、活発な少女へと変身しました。中学ではバスケットボール部に入部しましたが、上達せず…(-“-; サボりがちになってしまい、1年後には退部状態でいたところ、顧問の先生にマネージャーとして誘われ、再度入部しました。顧問の先生には「常に周りを見て何が必要か考えなさい」と常に言われ、「怪我などのサポートができるように」とテーピングなどを学びました。この経験が「将来、人の体をケアする仕事に就きたい」と考えるきっかけとなりました。
高校に入学後は、仲の良い友人の誘いもあり、皆が初心者からのスタートのソフトボール部へ、選手として入部しました。最初の頃は肘の怪我や肉離れなどの故障が続き、近所の整骨院にお世話になりました。そこで初めて、柔道整復師という仕事を知り、同時に、沖縄で初めて、柔道整復学科が開校したことを知り、入学しました。放課後は整骨院で研修も兼ねてアルバイトをしながら3年間学び、無事に国家試験に合格しました。
【柔道整復師として】
卒業後、埼玉県の整骨院に就職すると、そこには、怪我・脱臼・捻挫などに悩むスポーツをしている学生が多く、腰痛などの体の痛む老若男女から赤ちゃんまで、たくさんの患者様とかかわる機会がありました。
6年間勤めて沖縄に戻り、地元の整骨院に就職しました。この時、周りの友人や知人の妊娠・出産ラッシュで、妊娠中の不調や産後の不調などを相談されることが多く、妊娠・出産・産後・生理痛・妊活など…、女性の体の不調に関する知識が乏しいことに気づき、学び始めました。そこで『安産力を高める骨盤ケア』に出会い、骨盤ケアという言葉、妊娠中からの体のケアの大切さ、赤ちゃんの抱き方やまるまる寝床について、初めて知ったのです。
【結婚・流産・独立開業】
勤めて2年が経とうとしていた頃に結婚したものの、朝から夜までの激務が続き、妊娠が分かって間もなく流産(;-_-) 妊娠6週でした。「このままの働き方で妊娠・出産・子育てはできない」と思い、退職し独立開業しました。
2ヶ月後には妊娠がわかり、妊婦健診・出産は、前回のコラミスト東恩納さんが師長として働いている 美ら海ハシイ産婦人科に決めました。 https://tocokikaku.com/column/column.php?CLM_NO=504
当時は東恩納さんのことも知らず、トコちゃんベルトの存在は知っていたものの、利用している方からは「ズレる」「くい込む」などの声を聞いていたので、サラシを使っていました。そんな自己流のケアを続けながら、ゆっくり仕事をしようと、出張専門で働きながら妊娠後期まで働きました。
【出産・育児】
妊娠中、お産に対する不安はあまりなく、楽しみな気持ちが大きくて、「どんなお産になるのかな? こんなお産ができたらいいな…」など、色々イメージトレーニングして当日を迎えました。陣痛が始まり自宅で骨盤ケアの本に書いてあった“お尻フリフリ片手伸ばし体操”などをしたり、夫にお尻のマッサージをしてもらったりしながら過ごしました。あらかじめ夫には「生まれるまで気持ちよい方向に優しくお尻をマッサージしてね」と伝えていたので、これがとても気持ち良かったのを覚えています。産院に着いてすぐに分娩台に上がり長女が誕生。とっても安産でした。
入院中、師長さんに教えてもらったこと、「生まれてきた長女を、布で“丸く”包んで、“丸く”を意識して抱き、“丸い寝床”で寝かせる」を、家族みんなで守って育児に当たっただけで、初めての子育なのに、つらい思いをすることもなく、ゆったりと子育てができました。
1歳になってからも意思疎通に戸惑うこともなく、1歳3ヶ月で保育園に入れました。その直後から、担任の先生に「食事は一人で上手に汚さず食べられるので、とても助かります」などと声かけてもらえ、周りから聞こえて来る困りごとは我が子には見られませんでした。その後も、イヤイヤ期で苦労することもなく、 こんなことも、「新生児期から姿勢を意識してお世話をしたからかな?」と思っています。
【サロン開業】
長女が保育園に入園した後は、場所をお借りしてサロン Caplicon(カプリコン)を開業。自分の星座 山羊座(Caplicorn)から頂戴しました。同時期に自宅近くに助産院が開院したので、助産師さんの管理のもと、妊娠中のお母さん・産後ケア利用のお母さんのお体のケアを担当させていただけることになりました。
産後のお母さんから妊娠中の経過やお産のお話を聞くと、元気に妊娠期間中を過ごせた方と過ごせなかった方の差が激しいことに驚きました。また、「赤ちゃんが泣き止まず抱っこから降ろせない。夜泣きもひどい」との声や、「腰痛・肩こり・便秘などでつらい産後の体を、休める余裕もない」との声を聞くことが多く、「どうしてこんなに違うのだろう、どのように援助すればいいのだろ?」と悩みは募るばかり…。解決方法を見つけたく、赤ちゃんや子どものケアについて調べているうちにfuwariの仲真衣さんにたどり着き「姿勢ケア育児サポーター講座」という存在を知りました。
【沖縄で学びたい】
受講したいけども県外に出る余裕がなかったので、沖縄開催を依頼したところ、仲さんに沖縄まで来ていただけることになりました(^O^)
講座は私が学びたかったことばかりで、充実した2日間でした。講座の中でトコちゃんベルトの着用について教わり、着用した時の快適さにビックリ(@o@)そして、トコちゃんベルトの利用者から「ズレる、くい込む」などと聞こえた理由は、「正しい着け方をしていなかったからなんだ」と分かりました。と同時に、「私がこれまで出会った人達は、正しい着け方を指導できる人に出会えなかったんだろうな」と思いました。
講座受講後にケアを受けに来られた妊婦さんが、恥骨部痛と倦怠感を訴えておられたので、持参されたトコちゃんベルトの着け方と、体操を2つお伝えしました。数日後お会いすると「痛みもだるさもなくなった」と、顔色もかなり良くなられていました。「トコちゃんベルトについてもっと学びたい」と思い、「いつかは渡部信子先生に沖縄でメンテ“力”upセミナーを開催してもらいたい!」と思うようになりました。
【第2子】
世の中が連日コロナで騒がしい中、第2子の妊娠がわかり、早速、学んだトコちゃんベルトを着け、妊娠生活がスタート。起床後はベッドの上で体操をして装着すると1日を快適に過ごすことができました。装着を忘れて仕事に出てしまうことが何度かあり、仕事後の体の倦怠感や疲れがひどく「骨盤ケアの三原則」の重要性を、身を持って体感しました。
妊娠期間トラブルもなく、出産も安産で傷もなく、出血も少量で気持の良いお産を経験し、生まれて来た次女も部屋に戻ってからはピーロを当て、“おひなまき”をして過ごしました。周りが泣いている中、すやすや眠りお腹が空いた時だけ泣き、満たされると寝る。私はゆったりと産後の体を休めながら、育児を楽しみました。
【やんばる(山原)】
私が住む やんばる 沖縄県北部は、子沢山で出生率は高いのに、現在総合病院の産科と、美ら海ハシイ産婦人科の2カ所しかありません。つまり、出産する人は多いけども、妊娠期間〜産後に、体のケアを受けられる場所が少ないのが現状です。
トコちゃんベルトを使った骨盤ケアを学び、妊娠中トラブルなく過ごせる妊婦さんが増えるように、生まれてくる赤ちゃんの体が丈夫に育つように、母子の支援をしたいと思い、トコ企画にメンテ“力”upセミナーの沖縄開催を依頼しました。すぐに日程調整をしていただき日時が決定した後に、信子先生の施術会も開催できないか依頼したところ、信子先生からすぐにメールが届き、名護と那覇の2カ所での施術会も実現することになったのです!
【セミナーと施術会を開催】
メンテ“力”upセミナーでは操体法で体がどんどん軽くなり、終了時には肩周りの緊張がほぐれ軽くなっていました。骨盤の触診実習でも様々な骨盤を触り、いろんなタイプがあることがわかり、楽しい時間でした。
2日間の施術会には合計62名の方にご参加いただき、目の前で信子先生のゴットハンドの施術や、指導を見学でき、夢のような2日間でした。家族みんなで施術していただき私は出産で飛び出た仙骨が収まり、上がりにくかった左肩がすっと上がることに感動しました。
【施術後の子ども達の変化】
長女と次女の変化もすごく、足元が不安定な遊具や遊び場が苦手で避けていた長女だったのに、施術後は進んで遊びに行き、飛び跳ね、楽しそうに遊んでいるではないですか! 頸椎の調整をしていただいたからジャンプも安定したことに驚きました。帰宅後はいつもだと集中が続かず片付かない子ども部屋を自ら進んで片付け、部屋が綺麗になっていて、現在も続いています!!次女は左右の目の大きさの差が気になっていましたが、両目ともパッチリ開き、顔つきも変わりました! くせ毛かな?と思っていた逆立った髪の毛も落ち着き、「髪 伸びた?」と周囲から聞かれるぐらい見た目が変わりました。これまで緊張していたんだな〜と実感。「やんばるにも魔女が必要なんだ!」と痛感しました。
【夢】
今回生の信子先生にお会いできて、感動とともにパワフルな信子先生にたくさん刺激をいただきました。「私も元気に楽しみながら歳を重ねていきたい! 歳をとっても人の体をケアする仕事を続けていきたい!」と強く思いました。
そのためには自身の体のケアが大事! 早速セミナー終了後から教わったセルフケアーを毎日続けています。そして、「私も信子先生みたいな魔女になりたい!」と思いつつ、学びを続け精進し続けたい。それが私の夢です。