助産師 Tさんのコラム
小脳出血後も骨盤ケアで順調に復活

 
【歯並びが悪く、傾いた体】
私は幼い頃から歯並びが悪く、小学3年生頃から反対咬合が目立つようになり、中学生になると「体が傾いている」と感じるようになりました。
でも、誰からも「姿勢が悪い」と言われることもなく、喘息のため小学6年生まで国立病院にかかっていましたが、小児科医から脊柱側彎を指摘されたことはありませんでした。
小学生時代から「歯並びが悪いのは肘をつく癖があるから」と思いこんでいて、
歯並びも咬合も気になってはいるのですが、歯列矯正を受けることなく、現在に至っています。

母から聞いた話によると、私は硬い床にまっすぐ仰向けに寝かされ、座れないうちから歩行器に乗せられて育ち、自転車の籠から落ちたこともあったそうです。
10歳のときに交通事故に遭ってムチウチ症になり、湯たんぽがないと寝られないほどの冷え性になってしまいました。
身長は高く、走ったり跳んだりするのは得意だったのですが、盆踊りなどはなかなか覚えられず、運転も下手なので母からは「死ぬといかん!」と禁止させられました。
当時はオートマではなかったので、よけいそう思われたのかも知れません。

【妊娠・分娩と、2人の子どもの体】
看護婦・助産婦の資格を取得し、結婚して仕事を辞めましたが、幸い2人の子どもを授かったため、16年間、忙しく専業主婦をして暮らしました。
第1子のときはツワリがひどく、5日間の入院治療を受け、出産は前期破水だったため陣痛誘発剤を使って、分娩所要時間…約15時間、出血量…約600ml。夜泣きのひどい子でした。
第2子のときはツワリが前回ほどはひどくはなかったのですが、ずーっと腰痛に悩みました。
自然分娩を目指して自宅分娩を選択。希望通り自宅で産め、第1子のように泣くこともなく育てやすい子だったので、とても満足していました。

【骨盤ケアとの出会い】
子育ても一段落し、16年ぶりに職場復帰すると、トコちゃんベルトという便利なものがあることを知り、興味を持ちました。
そこで、2012年2月、メンテ“力”upセミナーを受講すると、実習中に渡部信子先生が私に近づいて来られるではありませんか。
「貴女の顔色の悪さが気になる」とのことでしたが、顔を見るなり歯並びの悪さを指摘され、「背中を見せて」と背後に回られたと同時に、「ひどい脊柱側彎やな~、震度5やで」と!
「えっ、私が脊柱側彎?!」、そんなこと誰からも言われたことはないし、自分で自分の背中は見られないし、にわかには信じられませんでした。

セミナーでは「胎内環境や胎勢の悪さは、歯並びや噛み合わせの悪さの原因にもなる」と聞き、「歯並びの悪さは肘をつく癖のせい」と思い込んでいた私の目から、ウロコがポロポロと落ちていくのが分かりました。
「施術においで」と誘われ、「歯並びと脊柱側彎が改善するならば…」と通い始め、1年10カ月の間に15回の施術を受けました。

また、セルフケアとして、さらしやトコちゃんベルトで骨盤輪支持をし、体操・操体法を繰り返し実施するうちに、脊柱側彎も歯並びもずいぶんましになりました。
トコちゃんベルトⅢを使い始めると、腰痛は一段と楽になり、仕事中も腰痛に悩まされることがなくなりました。

【学びを深めて】
2013年12月にトコ・カイロプラクティック学院のトコちゃんベルトアドバイザー養成セミナーを受講し合格したのですが、残念ながら勤務しているクリニックでは、トコちゃんベルトを積極的に勧めることは当時も今もできていません。
でも、自分自身の勉強のため、50歳のときに総合ベーシックセミナーを受講しました。
すると、見守るだけのお産ではなく、お産が進まない理由を考え、積極的にそれを解決するケアを提供できるようになり、安産に導けることが増えてきました。
胎盤娩出後すぐに、健美ベルトやゴムチューブで骨盤輪支持をするなどしながら、地道にケアを続けています。
外来では、腰痛が強い方にはトコちゃんベルトを勧めたり、骨盤位の妊婦さんには、骨盤輪支持と操体法の指導をしたりなどしています。

実は、私の脊柱側彎に気づいていたのは、信子先生以外にもう1人いたのです。
それが分かったのは、54歳になってからでした。
20~42歳まで22年間、髪をカットしてもらっていた美容院に、12年ぶりに行ったところ、「カットしにくかったのに、しやすくなったわ~。体が傾いていたのに、直ったね!」と言われたのです。
「この美容師さんは気づいていたんだ! 私は気づいていなかったのに!」と思うと、可笑しくて笑ってしまいました。

【小脳出血】
54歳になった体には夜勤はつらく、膀胱炎などを繰り返すようになった今年の1月14日、右足が動かしづらくなり、19日には右手も思うように動かせなくなりました。
初めは疲れのためかと思っていたのですが、1月22日、脳のMRI検査を受けると、小脳に直径3cmほどの丸い出血像が見つかり即入院。点滴療法を10日間受けました。
小脳出血という病名と、右手右足が震えて思うように動かせない体があまりにも重く、「字も書けず、採血や注射もできないこんな体では、もう仕事に戻れない…」と、絶望感に襲われました。
ところが、入院中にトコちゃんベルトⅢを着用しただけで、右足の失調は軽減され、歩きやすくなってビックリ\(@@)/ 2月1日には退院できたのです。

骨盤ケアの大切さと効果を、身をもって体験した私は、骨盤ケアの勉強から離れていたことを悔やみました。
それで、退院後は病院のリハビリに通いながらも、病気休暇中の2月27日、リハビリを兼ねてトコ企画の骨盤ケアアドバンスセミナーを受講しました。
3月になり信子先生への挨拶と見学を兼ねて名古屋サロンに行ったところ、信子先生にトコサポートを勧められ、着けてみるとさらに歩きやすくなり、またまたビックリ\(@@)/
そのお陰か、作業療法士さん達に驚かれるほど順調に回復し、5月2日から外来勤務をさせていただけるまで復活しました。

【これから、もっと元気になって働きたい!】
第1子の夜泣きの理由も、私の脊柱側彎からの連鎖で胎内環境・胎勢が悪かったからなんだと、20年もたってやっと納得できました。
幸い2人の子どもは、脊柱側彎はありませんが、決して健康とは言えない状態です。
でも、姿勢や骨盤ケアの大切さを伝えても、大きくなってしまった今、なかなか受け入れてもらえません。

「胎児・乳幼児のうちから良い姿勢と健康な体作りについて、もっと勉強したかった。もっと丁寧な子育てをしていたら…」との想いを、今、職場で出会う赤ちゃん達に注いでいます。
そして、妊産婦さん達に骨盤ケアの大切さ、トコちゃんベルトの良さを伝えるだけでなく、新生児の成長・発達を促すお世話の仕方も、伝えていきたいと思っています。

8/17(月)から、名古屋サロンで始まった基本整体を復習受講し、受講生同士で体を調整し合ったり、信子先生の施術も受けたりしながら、体も技術もブラッシュアップ中です。
「子どもの頃から足が悪かったけど、71歳になった今が人生で最高に元気やで!」とおっしゃる信子先生を見ていると、「私もこれからもっともっと元気な体になれる!」と勇気が湧いてきます。
だって私の方が信子先生よりも16歳以上も若いんですからね。頑張ります!