第65回日本産科婦人科学会学術講演会が5/10(金)~12(日)札幌で開催され、企業展示に参加しました。
今回の会場は、札幌市内の四施設で、それぞれにポスター会場と企業展示会場が分散していて、先生方や我々も、徒歩やバスの移動でという、とても大変な会場でした。
そんな中、一番遠い会場の一番奥が青葉展示場所に決まりました (>_<)
本当に一番奥の展示だったので、「ほとんど来てもらえないかも?」と心配しましたが、妊娠をきっかけに「トコちゃんベルトを巻かなくては!」と女医さんが数名、「腰痛にはトコちゃんベルト、信用してるよ!」と声かけて、足早に去っていく先生方や、先日、金沢での日本助産学会ランチョンセミナーで講演いただいた、自治医科大の桑田知之先生もお越しくださり、予想に反して盛況となりました。
私は、この数年この学会の企業展示に参加していますが、ブースでの様子や会話は、数年間でずいぶん変わってきました。
「うちの助産師は一生懸命やってるよ」との先生方の生のお声を、聞くことが多くなってきました。
以前は遠目に眺めていただけの先生(特にベテランの先生)が、年々ブースとの距離を縮め、立ち寄られるようになってきました。
また以前は、全面否定から始まった先生も、我々の主張に対する疑問を、現場で意識して診ていくうちに、理解を深め、研究を始められた先生もおられます。
本当に素晴らしい変化が起きています。それもこれも全国の助産師さんが、トコ企画のメンテ力upセミナーなどを受講し、現場で実践し、さらにその成果を様々な学会で発表…という積み重ねがあったからこそ、先生方が認識してくださっているのだと実感します。
講演会の2日目には、千葉県柏市の窪谷産婦人科の古屋智先生が、「体操用ゴムチューブを利用した骨盤ケアが分娩時出血に与える影響についての検討」について発表されました。
古屋智先生が話されていたのは「助産師が熱心にしているので…」でした。事実、窪谷産婦人科からたくさんの方がトコ企画のセミナーを受講されていて、病院での骨盤ケア教室も開催されています。
青葉展示ブースへ来られた方には、予め「2日目にはこんな発表があります」と、告知をしました。すると中には、「面白い発表だけれど、賛否厳しい意見が出るんじゃないかな?」とおっしゃる先生も何名かありました。
発表後の先生方の質疑はかなり厳しいことが多く、しばしば鋭く突っ込まれてる姿を見ます。特に分娩時にベルトやゴムチューブを巻くという感覚は、先生方にはありえないようで、ブースでも、いつもそこは理解してもらえないことが多いでのす。ましてや新しい概念の研究発表ですから、「古屋先生は、相当な覚悟で向かわれたのでは?」と想像していました。
発表時もかなりの数の先生方が集まられ、「トコちゃんベルト」という文字はないのに、あちこちから「トコちゃんベルトの・・・」「うちも使ってる」との声が聞こえてきました o(^-^)o
発表後の質疑では、「当院でも実際に現場でやっていますが、分娩時にゴムチューブを巻くと心音がとれなくなるけれど、どうされていますか?」など具体的な質問が出てきて、分娩時のケアとしても、広がってきていることを実感しました。と同時に、批判的な発言が全くなかったことに驚きました。
助産師さん達からは「分娩時も骨盤ケアをしたいのに、医師の許可がなかなか得られなくて…」と、よくお聞きします。せっかくの今回の発表ですから、全国の助産師さん達に読んでいただかないともったいないと思います。
それで、何らかの形で読んでいただけるよう、現在、交渉中です。
結果が出次第、改めてお知らせいたしますので、お楽しみに(^o^)/~
学会の発表に関する渡部信子のブログ記事もご参照ください。
「
体操用ゴムチューブを利用した骨盤ケアが分娩時出血に与える影響についての検討」
「
日本人妊婦骨盤形態の変化」
(有)青葉 宣伝・企画部 金崎久美子