沖縄の開業助産師 知花 幸 先生のコラム
沖縄でのんびり楽しく働くナイチャー嫁

 
【はじめに】
皆さん、はじめまして。知花幸(さち)と申します。 那覇市を中心に骨盤ケアやヨガ、ベビーマッサージなどを行っています。
顔が濃いので“ウチナー(沖縄で生まれ育った人)”と、疑われることのない私なのですが、実は富山市で生まれ育った“ナイチャー嫁(内地出身のお嫁さん) ”なんです。

【生い立ち~助産師】
寒いのが大の苦手で「いつかは暖かい沖縄かハワイに住みたい」と小学校低学年のときからずっと憧れていました。
とにかく沖縄に住みたかった私は、「看護師と保健師の資格を取って富山に帰るから、沖縄の大学に行かせてほしい」と両親にお願いし、沖縄県の看護大学に進学。
4年間、沖縄生活を満喫しながら、看護師・保健師の資格を取りました。
卒業後も沖縄に残りたかったのですが、両親との約束もあったので、富山に戻らなければなりません。
「沖縄に住むには…、どう両親を説得したらよいか?」「富山に帰るという両親との約束を守るにはどうしたらよいか…?」そう考えてたどり着いた結果が、「赤ちゃん可愛いし、助産師さんってなんとなくカッコイイ!」
とにかく富山に帰り1年間助産師学校に通い、助産師の資格を取ったという、動機が不純すぎる私(笑)。

1年間富山で過ごしているうちにやはり沖縄が恋しくなり、沖縄県内の総合病院に就職。
そして沖縄の人と結婚し、憧れの“ナイチャー嫁”となりました。
総合病院に助産師として就職しても、当然のことながら、やる気もモチベーションも低く、常に劣等生でした。
「私みたいなやつは助産師になるべき人間ではなかったんや」と常に仕事を辞めることばかり考えていた私。
3年ほど勤務した後は結婚・妊娠を機に退職。「二度と助産師としては働くことはないだろう」と思っていました。

【骨盤ケアとの出会い】
体力や柔軟性は人並みにあるし、出産も頑張れるだろうと思っていたのに、妊娠20週頃、子宮頸管が20mmに短縮、「入院が必要」と(-“-)
金曜日の外来だったため、先生からは「土日は安静に過ごして、月曜日に入院の準備をしてまた病院に来て」と言われてしまいました。

でも、入院だけは何としてでも避けたかったので、土日はひたすら渡部信子先生の「骨盤メンテ」の本を読みあさり、横になりながらできる操体法をひたすらやり続けました。
すると月曜日の診察ではなんと頸管長37mmまで回復。「これはすごすぎる! 骨盤ケアのことをもっと知りたい」と憧れ続けました。
その後、メンテ“力”upセミナーを受講したのが、第2子出産後8カ月の2014年、富山県で開かれたときでした。

セミナー中は、病院で管理入院になる妊婦さんや、なかなかお産が進まない産婦さんを看ているときに、「どうしてだろう?」と思っていた疑問の回答を得られ、腑に落ちるものばかりでした。

夫の仕事の関係で沖縄県から千葉県に引っ越したのを機に、骨盤ケアを本格的に伝えられるようになろうと決心し、トコちゃんベルトアドバイザーを取得。
その後トコ・カイロプラクティック学院の総合ベーシックセミナーを受講し始めたものの、「自分にはやっぱり無理だ…」と、途中で行くのを辞めてしまったことが何度か…、すみません(苦笑)
3度目の受講でようやくセミナー修了、沖縄に戻るギリギリのタイミングでした(笑)。

【沖縄で私らしく楽しく】
沖縄県に引っ越した後は、家事・育児を中心に、空いている時間帯に、マタニティヨガや、ベビーマッサージのクラスを開催しています。
クラスの中に“まるまる育児”や骨盤ケアのお話も織り混ぜ、さらに赤ちゃんのコスプレ撮影や足形アートなど、皆さんに楽しんでもらえるように心がけています。
また、そのベビーマッサージクラスで出会った双子ちゃんママのつぶやき「5ヶ月ぶりの外出です」が胸にしみました。
「外に出られなくて悩んでいる方が、他にもたくさんいらっしゃるんだろうな…」と気付き、それきっかけに出張訪問も始めました。
保健相談に加え、骨盤ケア・ベビーケア・リフレクソロジー、そしてお子さんのコスプレなど(笑)ニーズやご希望に応じてお一人お一人に合ったメニューを組み合わせて提供しています。
最近はフォトグラファーさんと一緒に「産前・産後ケア×出張フォト」のコラボも始めました。
ブログもお時間があるときに、見ていただけたら嬉しいです。 ⇒ https://ameblo.jp/midwife777/

【おとなまき】
出張訪問での産前・産後ケアを始めてから「おとなまき」をやってみたいという声が多く聞かれます。興味本位で1度は体験したいという人が多い中、「どうしても子ども達を巻いてあげたいんです。至急!」と、懇願されたママがいらっしゃいました。
話を聞くと、夏休み明けから9歳の双子のお姉ちゃんと6歳の妹ちゃん、3人の喧嘩が絶えないとのことでした。以下、ママのFacebook投稿文をご紹介させていただきます。

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今までの子育て
→子ども同士ケンカをさせないように早めに仲裁に入る

最近の子育て→ケンカこそ人生経験を豊かにできる最高のツール

とは言え…新学期の調子を取り戻すのに真っ最中なとき、不毛な戦いも多く、どうにかならないかなぁ~と思っていました。
「それぞれ安心を取り戻したいんだろうな」と思うのに、なかなか実現できない。

そんなタイミングで現れた助産師 知花 幸 さん!
小学生のお子さんをおひなまきしているのを見てピンときました。
「胎児に戻ればいいんだ!」って(笑)

よくよく話を聞いてみたら、トコちゃんベルト考案者の先生のやり方だそうで、巻く専用の布も枕も気持ちが良い(*^^*)!
娘たちは「気持ちいい」「また巻かれたい」と。

胎児のときは合わせて5kg
10年近く経って10倍以上の重さになっても言ってくれました♪
私も胎児に戻った気分で、成長と共にまとってきたいろんなしがらみなども剥がれていくような感覚でしたよ。

産道体験もよかったけど、胎児体験も不思議な感覚で「安心したい」方にオススメです(o^-‘)b

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と、とっても素敵な感想をいただきました。
その晩、お子さんたちは20時には就寝し、精神的にも少しずつ落ち着いてきたとのこと。
ママ自身も、どんな子どもだったかを思い出すようになって、「本来の自分を取り戻した気がします」とおっしゃっていました。

体を整えたり、ほぐしたりするだけではなく、精神的な落ち着きを取り戻したり、スピリチュアルな面にも作用してくれる(?) なんと奥深い“おとなまき”o(^-^)o
これから沖縄でも広めて行けたらいいなと思っています。

【沖縄に根おろして】
病院勤務や保健師としての研鑽を積み重ねながら、個人で活動して行くのがベストだろうと思い、何度かトライしてみたものの、やはり私には合いませんでした。
自由人でのんびり屋の私ですから、ベストな道を歩むのは厳しくても、「私にできる働き方をしながら、沖縄に根を下ろして生きて行けたらいいな~」と思っています。
学生さんや後輩の助産師さん達には「こんな人もいるんだ(@@)」と、安心材料になれば嬉しいです(^^;