ミルキーママのコラム
こんにちは。ミルキーママの山川不二子です(^o^)/今回は昨年来られた印象深いMさんの経過をご紹介したいと思います。
Mさんは産後1ヶ月半、オッパイトラブルが続くということで来室されました。紹介してくださったのはMさんの友人で、以前私どもの相談室に来られた方でした。違う助産院に相談したところ、とりあってもらえなかったそうで、途方に暮れていたところ、こちらを紹介してくださったとのこと。口コミは有難いです。
Mさんは、母乳はよく出るようなのですが、とにかく出産してからそれまで、オッパイの調子がよいということがなかったそうです。たった1ヶ月半の間に、乳腺炎に2回もかかり、点滴治療もしたとのこと。その日も右のオッパイに大きなしこりがあり、いやな感じでほんのり赤くなっていて、冷やしていました。
熱は36,6°Cと一応平熱だけど、彼女にしては微熱気味。熱が上がってきてもおかしくない雰囲気でした。また、乳口炎と思しきくっきりとした白い点が、右に1ケ所、左にはなんと3ケ所も(>_<)これだけのトラブルに見舞われながらも、ここまでめげずに頑張ってこられたMさん。「やーめた!!」と断乳しても全然おかしくない状態なのに…、偉いなあ…。しょっぱなから私はMさんの根性に感心してしまいました。オカラのような根性の私はそんなことを思いながら、診察をはじめました。
赤いところはどんな感じかな? 乳口炎のところの排乳はいいかな?と診察していたら、乳口炎じゃないところから、母乳の塊(乳栓)がポンポン出てきたのです。まさに、つまり系のトラブルシリーズの勢揃い(>_<)ほんとうによくこれまでやってこられました。そして、痛くない程度にしこりの部分を押しながら無理のない範囲での搾乳をしてみました。
ご本人にもやり方を覚えてもらい行ってもらったところ、少しすっきりしたとのこと。ここで、冷罨法は気持ち良いとのことで保冷剤をいれてオッパイをしまい、次にオッパイを触らないオッパイマッサージ? をするわけです。
その1
上体ひねりの操体法をしてみました。「え? オッパイ触ってないのに違和感が減った! しこりも小さくなった」とご本人はびっくり。
その2
こういう方はたいてい胸鎖関節の動きや肩甲骨の動きが悪いことがほとんどです。以前、渡部信子先生が「乳房の上の方にトラブルをおこす人は、胸鎖関節の動きが悪いんやで」とおっしゃっていたのを、ほんとかなあ? と少し疑っていた私ですが(信子先生! ごめんなさい)そういう目でみてみたら本当にそうなんですね。それは解剖学の本を見たら一目瞭然。胸鎖関節の動きが悪い→乳房の周囲にある筋肉の動きが悪い→血行が悪い→残乳の吸収が悪い上、免疫力も低いなど容易に想像できます。予想通りMさんの胸鎖関節もビクとも動きません。
そこで、渡部先生の『骨盤メンテ2』掲載のくるくる体操をしてもらいました。そしたら体操前はビクとも動かなかった胸鎖関節がピクピク程度ですが動くようになったため、さらにご本人びっくり。
その3
肩甲骨の可動性を促す施術をしました。肩こりも楽になって気持ちが良いとみなさんに好評です。最後にオッパイを触って確認してもらったら、「全然ちがうー! どうして??」とキツネにつままれたようなキョトンとした表情をされていましたが、「これらの体操続けてみます!」と力強い言葉が聞かれました(^o^)そして、それから3日後にチェックに来られ、随分楽になったとのことでひと安心しましたが、せっかくなので、その日はよい姿勢で座れるように骨盤支持や操体法をいくつか実習して終わりました。
その後経過をみていましたら、しばらく連絡がないなと思っていた2ヶ月くらいたったある日、電話が鳴りました。電話の向こうから弾んだ声で「あれから教わったセルフケアを続けています。全然トラブル起こさず順調に授乳できるようになりました。育児が楽しいです。いろいろ教えてくれてありがとう!」って。
だから相談室のおばさんはヤメられまへんなあ(^o^)なんですよ。
これからも「育児が楽しい!」というママの言葉が聞けるよう、頑張ります!