トコ企画講師 小林いづみ・原田美佐子先生のコラム
赤ちゃん発達応援プレセミナー2日間を終えて

 
★・・…講師レポート…・・★

 トコ企画の3つのセミナー(骨盤ケアアドバンス・新生児ケア・赤ちゃん発達応援)を担当している小林いづみです。
新生児ケアセミナー講師を引き受けた当初は「東日本担当」だったのに、No.119 のコラムにも書いた通り、骨盤ケアアドバンスセミナーが始まると、飛行機に乗れない上野先生の「代理講師」として、西日本にも飛ぶようになりました。
 ⇒ https://tocokikaku.com/column/column.php?CLM_NO=119

 さらに、赤ちゃん発達応援セミナーが始まると、No.155コラムの通り、東奔西走。
  ⇒ https://tocokikaku.com/column/column_list.php
 つい先日も、徳島⇔東京を12人乗り高速バスで体験。とても快適でしたよ(^-^)

【赤ちゃん発達応援セミナーを2日間に!】
 「2日間コースにしたい!」と担当講師陣より信子先生へお願いしたのが、2017年4月の講師会議のときでした。なぜなら、新生児期の復習から始まり、定頸~お座り・寝返り~ハイハイ・立っち+α…。パワポを使って講義をし、参考資料20ページ分の説明をし、実習も復習から始めて新規実習…。これだけの内容を10時~16時で(*_*;!
 内容を削るわけにいかず「食事と休憩時間を短縮しても、タイムオーバーします!」と事前にお伝えしながらやってきました。
当然、担当講師は高速バスの運転手の気分。もっとやりたそう~な受講者の皆さんの顔を横目に、「次に行きま~す」と、ニコやかに(エコやかに?!)、心を鬼にして、時間厳守に徹して走り続けました。
ですが…、2日間に変わるのが決まったことを知っているかのように、受講生の皆さんの模倣力はダウン。くり返し実習しても、説明の仕方を変えても・・、限界のようでした。

【プレセミナー開催】
 12月16日(土)・17日(日)、京都トコ会館でプレセミナーを開催。
念願の2日間コースで、発達各期で6期。単純に半分にすればいいものではないことも分かっているし、参加メンバーでも変わるだろうけれど、説明を飛ばすことなく…。ところが時折、染みついてしまったハイぺースがニョキニョキ頭を持ち上げてくるではありませんか。
それを、モグラたたきのようにたたきながら、実習は特に丁寧に…を心がけ、できました! 今後も実習はキッチリ時間がとれそうです。

①定頸検査実習
 1日目は、新生児ケアセミナーの“抱っこ”や“おひなまき”の復習。
定頸期の赤ちゃんに接する機会のない助産師は、引きおこし反応をはじめとする検査自体がうまくできず、ましてや、受講生は大人の重量があり、癖もあってやりづらそうです。

②“おとなまき”
 1日目と2日目では目的を変えて、体験してもらいました。
包まれる人の目的で、効果も変わる奥深さを感じました。2日目の赤ちゃんの地体(じからだ)作りで行う手遊び歌には、子どもの発達を促すたくさんの要素が入っています。
埋もれさせてしまうことなく、伝承することの大切さをひしひしと感じました。

③スリング
 抱っこひもの一つとしてリング付きスリングの練習をします。
説明をして、1日でやっていたときは自主練が1回なんとかできるかどうかでしたが、2回は余裕でできそうです。いろんなやり方があるでしょうが、赤ちゃんに優しく、ママにも優しい着用方法ができたら、赤ちゃんに気づかれないように寝床に下ろします。そこまでできて初めて、「スリングを使いこなしている」と言えると感じています。
スリングの基本は抱っこです。発達の基本は「抱っこをどれほど大事に、上手にしてもらったか?」と言えましょう。

【プレセミナー参加者の感想】
①トコ企画講師より
 抱っこを大事に上手に。胎内姿勢を続けてあげることは、発達の3原則の1と2をスムーズにできることにつながり、パワーに変えられるのでしょうね。
発達を勉強することで、生まれてすぐからのケア=新生児ケアがいかに大事かに気づくことでしょう。新生児のお世話をしている看護師・助産師などがそのことに気づくのも、そう遠い話ではないと感じています。

①その感想(受講者の声)
 …略…いづみ先生のセミナーはとてもユーモアがあっておもしろく、(医療資格を持っていない)無知な母親の私にも、理解しやすいものでした。
ということは、今後、私のような受講者がいてもおかしくないのかな…?
 まるまる育児は「健常児がより健やかに育つためのもの」と捉えている方もいるようですが、どんな子どもであっても「より豊かに生きるために、すべきこと、できることがあるんだ」と教えてくださるのが、信子先生をはじめとするトコ企画の皆さんの取り組みなのだと、私は感じています。
…略…とにかく楽しかったです。ありがとうございました。

【受講料は高くなりますが】
 丁寧なセミナーをするには時間が必要です。時短で「何でも早く!」。
それでは気持がついていきません。豊かな心は、落ちつきのある対応や言葉かけで育つものでしょう。
そんな講座とは到底言えなかった1dayセミナーが、2daysセミナーになり、ゆったりと時間が流れます。「納得いくまで」の実習まではできなくても、確認しながら、復習ができます。説明している講師も句点・読点を押さえつつ、アイコンタクトをとりながらお伝えすることができます。満足感は個々人により異なるでしょうが、何かを得て帰っていただけるはずです。(文責:小林 いづみ)
                       
★・・…アシスタントレポート…・・★
                        
 「赤ちゃんの発達の大切さを丁寧に伝えたい」との想いと、受講生の満足感を考慮して2日間になった赤ちゃん発達応援セミナー。
このプレセミナーにアシスタントとして参加した私 原田美佐子から、レポートをお送りいたします。

【徳島での1日セミナーでは】
 そのちょうど1カ月前の11月、徳島で発達応援セミナーがありました。
改定直前の1日セミナーでしたが、ここでも講師は小林先生で、私がアシスタントを勤めました。小林先生のお話は関西風の楽しいトークで、テンポよくドンドン進む印象でした。
 徳島での受講者の半数以上は、トコ・カイロプラクティック学院の総合ベーシック受講中~修了以上だったにもかかわらず、抱っこや授乳一つをとっても、理論を踏まえての実施や指導を丁寧にするのは難しそうでした。
実習中「赤ちゃんへの言葉がけや優しい配慮を忘れている!」との厳しい突込みが入ることも…。
 
 母子を観察し、そこから考えることができないと、実施も指導も効果的にはできないことも再確認しました。
新生児ケアセミナーと2日間連続開催で、連続受講者が半数いたためか、復習実習の進行はかなりスムーズでした。
 1日でしていた発達応援セミナーは、いつも、受講生の緊張感~焦げ付き感(頭から煙が出ているような様子)が強いのですが、やや煙は少なかった気がしました。でもやはり、終了時はかなり盛沢山な1日だったようで、「メモ見て全部を思い出せるかなあ…」との声も聞かれました。
「次からは2日間になるんです」と伝えると、皆さん納得されていました。

【京都での2日セミナーでは】
 京都での2日間のプレセミナーは、駆け足でしていた実習を、立ち止まって受講生を確認しながら進む印象となりました。
小林先生の楽しくテンポの良いトークは変わりませんが、2日間となっていちばん感じた違いは、受講生の様子です。これまでのセミナーのように、受講生の頭から煙が出る様子は見られず、とても楽しそうだったことです。
 受講生も赤ちゃんも同様だと思いますが、処理能力を超える情報を取り込むことは難しいのでしょう。適切な情報量に近くなり、満足な実習ができたのではないかと感じました。

 もう一つのお勧めポイントは、“おとなまき” を2日間とも体験することです。1日目は、赤ちゃんが“おひなまき”で包まれる体験としての“おとなまき”です。2日目は「包まれる人が元気に、しゃっきりするように巻いてみましょう」という実習でした。
 どちらも、コミュニケーションをとりながら、バラエティーに富んだ巻かれ方で、巻く方も巻かれる方も楽しく、発見あり、驚きありの体験となったようです。
 私もラッキーなことに受講者数の関係で、2日目に巻かれることになりました。噂に聞いた“大人版チャイルドシート巻き”! 驚きの新感覚で、「受講生の身体も頭(脳)も、活性化されるセミナーかも知れーん!」と、心の中で叫んでしまいました。

 2018年2月から始まる リニューアル 赤ちゃん発達応援セミナーに、ぜひあなたもお越しください。(文責:原田 美佐子)