宮崎加代子先生のコラム
「母乳育児支援 助産師やまげんの“知恵袋”セミナー」のご案内
【「やまげん」って?】
みなさま、こんにちは。6月より新しくはじまります「母乳育児支援 助産師やまげんの“知恵袋”セミナー」を担当することになりました、助産師の宮崎加代子です。
私の旧姓は山元(やまもと)で、小学生の頃から「やまげん」と呼ばれていました。結婚してからも、独身時代からの知り合いからは「やまげん」と呼ばれ続けています。
母子整体研究会でも講師をしておりましたので、「受講された方の中には、山元加代子の名を記憶していて下さる方もあるのでは?」と思い、「母乳育児支援セミナー」の間に「助産師やまげんの“知恵袋”」という“ミドルネーム”を入れてもらいました。
【「上手くなりたい」ことって?】
「らしくの母子保健指導力upセミナー」がスタートしたのが、2014年6月27日でしたから、早いものでもうそろそろ2年になります。最初の大阪・倉敷ともに受講者数は数人で、この先どうなるのかと心配しましたが、徐々に受講者数は増え、「上手く保健指導をできるようになりたい」とのニーズの高さを、身をもって感じています。
それともう一つ、母子支援者の中で「上手くなりたい」とのニーズが高い分野といえば、母乳育児支援ではないでしょうか? 母子支援全体の中で、母乳育児支援は大きなウェイトを占めていますよね? 母乳育児支援に関する考え方や支援方法にはいろいろあって、これからケアを学ぼうと考えている人達にとっては、「どれを学んだらいいのだろう?」と迷うところではないでしょうか?
母乳育児支援に長年、励んでいる人達にとっても、近年ますます「母乳育児支援は奥が深くて、難しい(c_c)」と感じることが増えてきたのではないでしょうか? 私自身も「母乳育児支援について広く学べるセミナーがあればいいのにな~」と思っていたちょうどその時、渡部信子先生から声をかけられ、講師を引き受けました。
【勤務助産師として学んだ母乳育児支援・整体】
私は助産師になって最初の10年を、公立総合病院で勤務助産師として過ごしました。その病院時代に特に力を入れて取り組んでいたのが母乳育児支援です。
10年の間に母乳育児支援は、母子異室・3時間毎の授乳などの昔ながらの経験による母乳育児支援から、SMC方式を導入し乳房管理学による支援へと変わり、その後はBFHの取得を目指した母子同室を導入しました。
結局BFHの取得にまではたどり着けなかったのですが、WHOの「母乳育児成功のための10ヶ条」に沿ったケアを行うと、母乳率は上昇しました。それでも、母乳育児が上手くいかないケースを、「何とかしたい!」と母乳育児支援のスキルアップを目指して、様々な勉強会にも参加しました。
産後からの関わりでは遅すぎると感じ、妊娠中からのケアとして、母親学級や外来での妊婦指導の内容を見直し、フリースタイル分娩の導入やお産への支援の見直しも行いました。そのような中、努力しているのにトラブルが解決しない人、妊娠中から産後までトラブル続きの人たちに、「どう関わっていけばよいのだろうか?」という壁にぶつかりました。
そんな時に、渡部信子先生と出会い、助産師としてさらなるスキルアップを目指し、整体を学びながら、勤務助産師からフリー助産師の道へと歩み始めました。
【フリーになって見えてきたこと】
整体を学んだことで、おっぱいだけではなく体全体をケアするようになりました。すると、それまで様々な母乳育児に関するセミナーで学んだ手技を基にケアをしても、なかなか上手くいかなかったことの解決方法が見かりやすくなりました。
また、地域での母乳育児支援が中心となってからは、病院勤務助産師時代には見えなかった“退院後の母子の生活の現実”が見えてきました。
現在、個人病院で行っている赤ちゃん教室では、たくさんのお母さん方と出会います。教室では、抱っこの仕方や寝かせ方といった「赤ちゃんのお世話を中心としたクラス」と、「赤ちゃんの体操」を中心とした赤ちゃんとの日常の過ごし方を中心としたクラスを行っています。この教室に来られるお母さん方の悩みの多くが、母乳育児に関連することなのです。
・腱鞘炎を訴えるお母さん方は…
出産時に教えてもらった授乳方法を、忠実に守って続けておられる方がほとんどです。そんなお母さんに、成長した赤ちゃんに応じた抱き方を教えると、決まって「ラク~!」という感想が聞かれます。
・新生児と変わらないタイミングの授乳で疲れ果てているお母さん方や、「母乳が不足しているみたい(-"-; 」と不安を訴えるお母さん方は…
赤ちゃんが起きているときに、どうしたらいいのか分からない方がほとんどです。そんなお母さんに、赤ちゃん体操を中心に赤ちゃんの接し方を教えると、「母乳が足りないわけじゃぁなかったんだ~(@o@)」と納得されます。
赤ちゃん教室の経験から、母乳育児支援が授乳技術だけでなく授乳をしながらの生活指導が、母乳育児を続ける大きなポイントになってくることを実感しています。
【こんなセミナーで、こんな方々にぴったり (o^-‘)b 】
「母乳育児支援 助産師やまげんの“知恵袋”セミナー」では、こうした長年の経験から得た“知恵”を凝縮してお伝えし、皆で考えあえるセミナーにしたいと思っています。
◎内容
・授乳の基礎技術
・母子の体全体から見る授乳指導
・生活指導を含めた母乳育児支援
◎対象
・母乳育児支援をはじめたばかりの方
・母乳育児支援が苦手な方
・母乳育児支援の原点にもう一度立ち戻ってみたい方
・これから地域での母乳育児支援をはじめようと考えている方
こんな方々にぴったりのセミナーになると思っています。ぜひ、お誘い合わせのうえ、セミナーにいらしてくださいね。