トコちゃん先生のコラム
『赤ちゃん発達応援本』出版の準備進行中

 
 皆さんお久しぶりです。No.153、8/19以来の登場です。この間、特に10月は多忙でした。なぜなら、2つの学会でのランチョンセミナーと、赤ちゃん発達応援セミナーのリニューアルの準備が重なってしまったからです。
 2つの学会とは、第56回日本母性衛生学会総会と、第12回日本周産期メンタルヘルス学会の学術集会です。2つの学術集会での講演要旨集の作成、加えて、メンタルヘルスの方では、ランチョンセミナーの演者でもあったため、原稿・パワポ作りで、これだけでも十二分に多忙でした。
 なのに、赤ちゃん発達応援セミナーのニューアルのために、レジュメ改訂と、『赤ちゃん発達応援』(単行本)を近い将来発行していくための資料作りが重なったのですから、さすがの私も「歳とったな~、もうアカンな~」と感じました。
 でも、新沼映子さんや山口香苗さんをはじめとする多くの助産師、小児科医の加藤靜恵先生、作業療法士の竹内華子先生の頑張りのおかげで、無事乗り越えることができました。
 ランチョンセミナーの様子は、私のブログ「魔女のひとりごと」にupしていますので、ぜひご覧ください。
母性衛生 ⇒ https://med.tocochan.jp/abstracts/category/meeting/bosei/bosei-56/
メンタルヘルス⇒https://med.tocochan.jp/abstracts/category/meeting/pmh/pmh-12/
講演要旨も青葉のHPからお読みいただけます。
母性衛生 ⇒ http://blog.ap.teacup.com/majyosanba/1125.html
メンタルヘルス ⇒ http://blog.ap.teacup.com/majyosanba/1132.html
新沼映子さんには、このメルマガのコラムも書いてもらいました。
https://tocokikaku.com/column/column.php?CLM_NO=158
 この忙しさのおかげで、つまり、講演要旨集・『赤ちゃん発達応援』資料・メルマガなどの、編集・推敲・校正をする中で、私もずいぶんと発達に関して理解できるようになり、勉強になりました。そして、これまで学んできたとや体験してきたことが、“つながった”んですね。今は、発達に関する講義をすることが、楽しくてしょうがありません。
 私は学生時代4年間と病院に就職してからの26年間、合計30年間を京都大学の中で生きて来ました。なので、賢い人達と出会う機会も多く、学ぶ機会にも恵まれたと感謝しています。それだけでなく、自分自身の子育ての中でも、たくさん学びました。
 私の子どもは3人とも、京大の医学部があるキャンパス内に建っている保育園に預けていました。京都市の認可保育園でもあり、京大の教育学部の大学院生が、乳幼児の発達などに関して、研究を行うための受け入れ施設でもありました。
 なので、保育士さん達も学ぶ機会が多かったからでしょうか、とても勉強好きで熱心でした。月1回の保護者会でも、乳幼児教育に関する、かなり高度な内容の話をされ、保護者と一緒に討論しました。
 そのぶん、私達保護者はしっかり勉強させられ、忙しく、大変でした。"させられ"と敢えて書きましたが、保護者にとっては"手抜き育児"ができませんから、大変なんです。私の場合、第3子が生まれたときには、第1子はまだ3歳11カ月でしたから、ほんまに大変でした(c_c) でも、私達保護者は頑張っていろいろな本を買ったりして、寸暇を惜しんで読みました。
 今年の5月、たまたまテレビをつけていた時、NHKの「所さん、大変ですよ!」の番組が流れてきました。横目で見ていたら、世にも不思議な“えんぴつ物語”とのテーマで、「今どきの小学生は筆圧が弱くて、HBの鉛筆では字が薄くて先生が読めない」と放映していました。それで、B・2Bという濃い鉛筆を学校が指定しているのだそうです。
 「筆圧が弱い」ということは、腕の使い方、足腰の強さ、思考力にも影響する重大な問題であることが報道されていました。「筆圧が弱いくらい、大した問題ではない」と見過ごすことのできない問題だということなのです。私はこの番組の画面をカメラで撮影し、それをパソコンの中に移したまま、多忙にかまけてブログにupすることもなく、放置していました。
 そうしているうちに、私の京都施術に通っておられるMTさんから、写真付きのメールが届きました。見ると、1歳2~3カ月のお譲さん(第2子)が描いた絵でした。しっかりした筆圧で、3カ月の半ばで、グルグルが描けていたのです。これは、子どもの発達という面から見ると、とても早く、素晴らしいことなのです。
 私のブログに、この絵や筆圧のこと、幼児の美術教育に関することを書きましたので、ぜひご覧ください。
 “おひなまき”で育った1歳2~3カ月児のグルグルお絵かき
 ⇒ http://blog.ap.teacup.com/majyosanba/1150.html
筆圧が弱い-「所さん、大変ですよ!」- 
 ⇒ http://blog.ap.teacup.com/majyosanba/1151.html
人格の形成と美術教育 
 ⇒ http://blog.ap.teacup.com/majyosanba/1156.html
 その後もMTさんは、私のブログを読んで、メールを下さいました。
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 娘(第2子)を見ていると、手先の器用さや足腰の強さだけでなく、食欲や免疫力、着替えや靴を自分で履こうとする意欲なんかも、息子(第1子)とは桁違いです。娘の最近のブームはお着替えで、紙オムツやズボンも自分で履いて、ちゃんと上まで引っ張り上げることができます。前後逆だったり、ズボンの上にまたズボンを履いてご満悦だったり…(^-^;
 手伝おうとするとものすごく怒りますが、そんなことも、お兄ちゃんはもっと大きくなってからだったように思います。お兄ちゃんも娘も、幼児期にしっかり運動能力を獲得できるよう、「色々な体験をさせなければ!!」と思っています。 勉強になりました。
 私は今回の娘の絵のことでびっくりするまで、お絵かきの発達など全く考えたことがありませんでした。今回いろいろとネットで調べたり、先生のメールやブログで教えていただき、「グルグルを描き始めるのが、一般的には1歳半ころ」だとか、○が完成して頭足人に発展するなどを初めて知りました。頭足人という言葉も、今回初めて知りました。そして、知るほどに発達や運動能力のことを「本当におもしろいなぁ~」と、興味を持ちました。
 私も自分なりに勉強してみようと思っています。リニューアル版赤ちゃん発達セミナーにもぜひ参加したいです!! 前回のバージョンもとても面白かったので、楽しみにしております。
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 MTさんはカイロプラクティック施術院に勤務しているカイロプラクターで、メンテ“力”upセミナーを受講したことのある人です。その後、第2子を妊娠され、妊娠中~産後1年ほどの間、私の施術に1~2カ月に1度くらいの頻度で通われていました。
 もう何年も前から、「まるまる育児で育った子は、丈夫で、器用で、賢い」と私は思っていましたが、情報発信する人が少数では、なかなか日本全体の子育ては変わりません。MTさんのように子育ての体験をどんどん情報発信する人が増えたら、日本の子育ても変わって行くと思います。
 そのためにも、新生児ケア・赤ちゃん発達応援セミナーや、メンテ“力”upセミナーを、ぜひご受講下さい。そして、MTさんのように楽しくて仕方がない子育て、孫育てをしてください。『赤ちゃん発達応援本』の出版の準備も、順調に進んでいますので、それを使って、1日も早く赤ちゃん発達応援セミナーができることを目指しています。できれば、一般の方も買えるような完成度の高い本にしていきたいと思っていますので、ぜひ、ご期待ください。