北九州市で整体院を開業している理学療法士、舛久祐子先生のコラム
整体院を開業し、楽しく充実の毎日

 
 皆さん、始めまして。福岡県北九州市で働いている理学療法士、舛久祐子と申します。
私は平成元年に理学療法士免許を取得し、その後、内科の病院や、総合病院で9年間働いていましたが、現在は自宅で整体開業しています。理学療法士の私が「整体で開業している」と話すと、驚かれる方が多いので、その理由と経緯についてお話します。

【病院勤務時代に感じていたこと】
 「病院では“悪い所だけを治療する”という考え方に基づいて治療を行っているんだなぁ~」と感じ、それに対し、いつも疑問を感じていました。
 例えば、膝や大腿骨の人工関節手術後の患者さんや、五十肩の重症患者さんの姿勢のバランスの悪さを見るたびに、また、生活の仕方や運動経験などの話を聞くたびに、「病気になった根本的な原因がきっとある。病気になる前に何かしていれば…」と感じていました。

【辛い、ツラ~イ、一人目の妊娠中~産後】
 一人目の妊娠中は、切迫流産の診断書が出され、病気休暇をもらって3ヶ月間、自宅安静を守りました。ようやく安静解除となった妊娠後半には、ひどい腰痛に悩まされました。病院では残業も多く、出産・子育てにしばらく専念するために、退職しました。
 生まれて来た長男は、強い右向き癖があり、生まれてきた時から頭はゆがんでいて、激しく泣き続けるため下に置けず、昼夜を問わず抱っこし続けていました。そのうえ、産後は自分の体中が痛く、それまでの私の人生で経験したことのない辛い、ツラ~イ辛い毎日が続きました。小児科の看護師やおっぱいケアでお世話になっていた助産師に、何度も相談しましたが、人によって言うことが全く違い、その度に、翻弄されました。長男が歩き出すと、片方の股関節を捻って歩きだし、また悩みました。

【二人目の妊娠中に骨盤ケアに遭遇】
 二人目の妊娠6ヶ月の頃にトコちゃんベルトを知り、骨盤ケアについて勉強できることを知りました。北九州で開催された渡部信子先生の骨盤ケアセミナーに、助産師・看護師さんたちに混じって、受講生として大きなお腹で参加しました。そのセミナーでは目から鱗がポロポロと落ち、「まさに、長男は体がしんどくて、泣いていたんだ!」と分かり、いっきに霧が晴れたように疑問が消え、感動の連続でした。
 自分の体がゆがんでいることも、初めて気づきました。渡部先生に、ちょっと施術してもらっただけで即座に腰痛が治り、寝返りが楽にできるようになりました。この時私は「自分も勉強を続けて、骨盤ケアが出来るようになりたい!」と、強く思いました。

【全然違った二人の子ども】
 生まれてきた次男は、向きぐせもなく、激しく泣くこともなかったのですが、習った「まんまる育児」をしてみたく、おひなまきや、籠、授乳クッションを使って丸く寝かせるようにすると、いっそう良く眠り、長男とは全く違って手がかからず、ウソのように楽な子育てができました。その結果、次男は綺麗なS字状の彎曲のある背骨に育ち、運動能力も高く、まっすぐ寝ています。長男は、彎曲のないストレーネック・フラットパックで、今も体を捻って寝ています。

【トコ・カイロプラクティック学院で学んで】
 まさに、体のことを解剖学や産科学から学べ、なぜそういう症状が出るのか、納得のいく答えが得られました。病院で経験した全てのことに、「ああ、あの人はこうだったんだ!」と、学んだこと一つ一つがつながり、感動します。今までいろんな整体学院の講義に、高いお金を払って参加したことがありましたが、得ることは一つか二つでした。でも、トコ・カイロプラクティック学院で学んだことは、実践で使えることばかりです。渡部先生が自分の施術を通して、改良、変化していくので、経験の少ない私も、渡部先生の経験を頂き、とても助かっています。

【理学療法士として学んだことも役立ち、充実の毎日】
 おかげさまで、質素な自宅ですが、患者さんは口コミで徐々に増えています。理学療法士なので、テニス・陸上・バレーボールなどのスポーツ選手が一番多いです。次に多いのは主婦で、お友達や家族をご紹介頂いてます。主訴も多様化してきていて、体の凝りや痛みだけでなく、女子高校生の生理不順、便秘や胃の不快感、さらには「耳の穴が片方狭くなっている」とおっしゃる方も来られています。
 最近ではようやく、産後の体調不良の方を施術することが多くなってきました。赤ちゃんの整体はなかなか知られてなく、依頼されることが少ないのですが、一人一人のお母さんに“まんまる育児”を伝えることにより、少しずつ理解されるようになってきたと感じます。自分の育児が辛かった分、北九州のお母さんと赤ちゃんの、お役に立ちたいと思っています。来られた時とは別人のように、表情や姿勢が変わって帰られる患者さんを見送る時は、私にとって何よりも嬉しい時です。加えて、理学療法士として学んだことも役に立って、一人一人に出会うことが楽しくて、楽しくて…、充実の毎日を送れるようになりました。

 私のように整体で開業するのでなく、病院で働いている理学療法士の皆さんも、整体を学んだ今の方が病院の仕事に役に立ち、楽しく仕事ができると思います。
 ぜひ、一緒に学びましょう!