上野順子先生のコラム「安産誘導セミナー」を東京・名古屋・岐阜・大阪の4ヶ所で開いて
 
こんにちは 上野順子です。
昨年の12月20日の東京(31人、アシスタント2人)を皮切りに「安産誘導セミナー」が始まりました。2回目は、1月の18日の名古屋(30人 アシスタント無し)、翌日の19日は、岐阜のゆりかご助産院で、3回目(20人 アシスタント無し)。これは、施設誘致セミナーで、院長の赤塚先生と、スタッフの方に手伝ってもらいました。さらに、その翌日の20日は、大阪(37人 アシスタントは渡部先生Σ( ̄□ ̄;) )と、これまで4回させていただきました。

どこの馬の骨かわからない私のセミナーに、初回から、たくさんの方が参加してくださったのには驚きました。皆さんの渡部信子先生への信頼のたまものだと思います。そして渡部先生の期待に応えるべく、セミナーをするのは、出不精で引っ込み思案、人見知りで口下手な田舎者の私には、とても荷の重いことでした。(・・・そこ。笑わない(`ヘ´)! )
初めてのセミナーの1ヶ月前から、心臓がバクバクで、眠れない日が続き、やせる思い(やせなかったけど)。「やっぱり、私にはできません」って・・・言い出せないまま、初日を迎えました。 _| ̄|○

「安産誘導セミナー」は「入院から分娩直後まで、明日から使える具体的な技術を」という内容です。お産に関わっていて困ることは、ほとんど同じです。
脚を開かない、内診で逃げる、踏ん張る時のけ反る、順調に子宮口が開かない、児の回旋が悪い、途中で陣痛が弱くなる、促進剤が効かない、途中で胎児の具合が悪くなる。深呼吸ができない。酸素投与の効果が出ない。何とか全開しても、上手に努責が入らない。踏ん張っても踏ん張っても進まない。
これはそれぞれ単独の原因ではなく、関連しています。お産が進まなくなってから、「どうしよう」って考えるんじゃ無くて、お産の早い時期に、そうなるであろうと予測をし、対策をする。そのためには、入院受けの時に妊婦さんの(モニターを着ける時、ベッドに寝た時の)姿勢、胎児の姿勢をしっかり診る。レオポルドを疎かにしない。エコーだけでは、胎児の半屈位がわからないから。陣痛の発作・間歇の観察をモニター任せにしない。丸く、子宮全体が均等に収縮する子宮ばかりじゃないから。
便利な医療機械のおかげで、私も含めて、触診の技術が伝承されていません。震災で電気が止まって、触診できない助産師が青くなりました。「骨盤ケア関係のセミナー」は「骨盤ケア」だけじゃなく、「触診の技術」も渡部先生から伝授されます。おかげで、私は触診の技術を体得できました。ドップラーが使えなければ、ラップの芯でも児心音の聴取ができます。話が、横道にそれましたね。

母体の軸と胎児の軸が合ってなければ、お産はスムーズに進まない。骨盤のゆがみがあっては、軸はそろわないので、お話にならない。なので、骨盤のゆがみを整えるHow toを知っておかなくては。これは基本中の基本。でも、骨盤だけ整えようとしても、今の妊婦さんの骨盤は整わなくなってきています。じゃあ、別の所も動かしてもらおう。そしたら、骨盤も連動して動くから。(テイクケアよりセルフケア)
動かせない?これならどうだっ。まだ無理?じゃあ、ここまで動かせるよう、お手伝いしましょうか。(テイクケア)後は、産婦さん自身に「自分の体は自分で整える」そして「続けて」もらう。
「産婦さんに寄り添う助産師」を目指して、寄り添いすぎて「産婦さんの依存心を高めてしまい、動かないのでお産がこじれた」という失敗を、私もしています。なので、産婦さんに「自分でしなくちゃっ」って思わせる「チクッと痛い」語録も披露しました。参加した皆さんには、「上野順子は、だいぶブラックな心の持ち主」と思われたかもしれませんね。「厳しさ」も「優しさ」からだったりします。(自己弁護(^^;)

骨盤の解剖学だけで午前中の2時間を使ってしまいます。「え~!! そこ、そーなってんの~? こことここがつながってて・・・だからこうなるのか~?」って、気づいた時に、自分がびっくりした内容をお話しています。受講する皆さんから「そんなこと、もともと知ってたよ~」って言われるんじゃないかと、ビクビクしながら。
細かい所にこだわって作った私の「ゴムつき骨盤模型」の「動く骨盤」のパワポは、「連動」がよくわかるので、受講した皆さんから好評です。(^^)v

午後の実習は、受講生の中から「我こそは、股関節の硬さに自信がある」って方にモデルになってもらって、私が「入院受けした産婦さん」にやっていた流れで実習します。
1.股関節の検査
2.タオル玉の当て方
3.下肢上げ下げ
4.膝持ってくるくる(片足バージョン)
5.お尻ふりふり片手伸ばし
これを、繰り返し、続けてもらう。書くと、たったこれだけです。
でも、やってみると、膝に手が届かなかい人がいたり、思ったほど脚が開くようにならなかったり、お尻ふりふりがうまくいかない、手が伸ばせない・・・いろんな場面が出てきます。それぞれの対策を説明して、実習していると、あっという間に時間が過ぎていきます。

八戸の妊婦さんは、歩いて3分のコンビニにも、車で行きます。東京や名古屋の妊婦さんは、歩いて施術を受けに来て、歩いて帰るそうです。岐阜の妊婦さんは「3分だったら、歩くけど 5分かかるんなら車で行く」そうです。八戸よりマシですが、良くない傾向です。トコベルを巻く位置も、スタンダードよりぐっと下げた、八戸バーションの方があってる受講生がいました。
大阪で受講した方は広い地域からだったので、関わってる妊婦さんはいろいろでした。「交通機関が発達している都会の妊婦さんは、歩いてるんだ~」と、今回、地元を離れて、いろんな地域の妊婦さんの様子を聞いて実感しました。
ドンドン大変になっていく妊婦さんしか知らなかったから、渡部先生に「八戸の妊婦さんの相手は大変やね~」と言われながら、「そうや、アンタのその技、セミナーで日本中の助産師に教えてやって」と言われても、意味がわからなかったのですが、、、。
「アンタが今から一生懸命に伝えても、アンタの技が広がるより速く “歩かない前線”は広がっているんやから、今のうちにセミナーを始めておかんと、手の打ちようがなくなるんや」と言われた意味が、少しずつ分かりかけて来ました。
みなさんの周囲にも“歩かない前線”は忍び寄っているはずです。良かったら、聞きに来て下さい。
大阪での安産誘導セミナーの様子を、こちらから、ぜひご覧ください。