池袋で整体・マッサージ院を開いている鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師、松尾 織絵先生のコラム
O脚・X脚矯正専門院が、ママと赤ちゃんの集いの場に

 
【はじめに】
 東京の池袋で“Leg & Body Support キョウコプロポーション”を開いております、鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師の松尾織絵と申します。
 当店は私の母がO脚・X脚矯正の専門院として1988年にオープンし、早いものであと1年あまりで30周年を迎えます。O脚・X脚矯正の傍ら、8年ほど前から産後の骨盤ケアとトコちゃんベルトの着用指導を、また3年前からは、まるまる育児指導をしています。長年若い女性のお客様が中心でしたが、現在は赤ちゃん連れのママさんにも多くご来店いただいています。
【骨盤ケアとO脚矯正との共通点】
 私とトコちゃんベルト・骨盤ケアの出会いは、私自身の妊娠中に、トコ・カイロプラクティック学院のセミナーに参加したときでした。かれこれ12年前のことで、私のトコ・カイロIDは“No.32”、番号だけは年季が入っています。
 妊娠による骨盤のゆるみに対して、骨盤輪を支持するためにトコちゃんベルトを巻くことは、私はとても納得がいきました。それは、普段O脚矯正を行う中で、脚のゆがみを整えた形を作りながら、ストラップで固定する矯正法があるのですが、その際、一番上に巻くストラップの位置が、トコちゃんベルトの着用位置とほぼ同じだったのです。
 O脚矯正をしていると、驚くほどヒップが小さくなる方が時々いらっしゃいます。これは「骨盤輪のゆるみや、大転子の位置異常が改善することによる」ということが理解できました。産後にO脚が悪化することもそのためです。
 O脚矯正で来られるお客様は、妊娠前の女性の方が多かったのですが、トコちゃんベルトが適する様なゆるい骨盤の方も多く、それを解消することで、O脚も改善していく方が多くいらっしゃいました。
【2度の妊娠】
 当時、第1子妊娠中だった私自身も、もちろんトコちゃんベルトを気持ち良く使っていました。しかし、残念ながらこの時の妊娠は、23週で胎動が消失し、死産となってしまいました。もともと臍帯の一部が細くなっていたことが原因だったようです。
 死産であってもやはり産後、しばらくの間トコちゃんベルトを着けて過ごしました。仕事に復帰してからも、マッサージなど中腰が多い仕事柄、腰や骨盤周りの調子が悪い時はトコちゃんベルトを着け、トコベルは私の日常の一部となりました。
 翌年再度妊娠し、トコちゃんベルトを着けながら毎日ウォーキングを楽しみ、大変元気な妊娠期間を過ごしました。出産は4時間でスルリと安産、産後もトコベルを着けて過ごし、骨盤ケアの大切さを身を以て感じることができました。
【まるまる育児との出会い】
 妊娠中から「赤ちゃんを丸い姿勢で育てるとよい」という話を聞いていた私は、当時トコちゃんベルトの(有)青葉で販売していた「すやすや籠」で子どもを寝かせ、リングの付いたスリングを使いました。当時はまるまる育児について具体的に教わる機会はなく、試行錯誤で行っている状態でした。まるまる育児アドバイザーとして活動している今から振り返ると、抱っこの仕方も、スリングの方法も、不十分だったと思います。
 それでも、比較的穏やかに子どもは育ち、スリングの中でよく眠り、私にとって、スリングは必須アイテムでした。いろいろなスリングを試しては、使いにくいものは手放し…、5枚ほど使ったでしょうか? 2歳9ヶ月までスリングで育てました。7ヶ月頃からベビーカーも併用しましたが、外出好きで電車での移動が多かった私には、スリングは本当に重宝しました。
【トコちゃんベルトアドバイザーに】
 その頃はまだO脚矯正のお客様が中心でしたが、トコちゃんベルトの知名度が上がるにつれ、「着け方を教えて欲しい」、という問い合わせが徐々に増え、また、産後のママの骨盤ケアも行うようになりました。2010年に新設されたトコちゃんベルトアドバイザーは、直ぐに取得しました。
 私と一緒に働いている母も、トコちゃんベルトアドバイザーを目指し、3度目の正直でアドバイザー資格を取得しました。現在75歳。自他共に認める“最高齢トコちゃんベルトアドバイザー”です。
 「トコちゃんベルトアドバイザーの合格率は50パーセントと聞いて、迷っている」とおっしゃる助産師さんにお会いしたことがありますが、75歳のうちの母も頑張りましたから、助産師さんなら是非ともチャレンジして、骨盤ケアをお仕事に取り入れてほしいと思います。ちなみに、最近の合格率は80%くらいだそうです。
【まるまる育児お話会&グッズ体験会】
 ベルトをお教えしたお客様に、「赤ちゃんを丸くして育てると良いですよ~。」とお話してパンフレットを渡し、その後お会いした時に尋ねみると、「あ~、そういえばそんな話…、ありましたね~」とか、「少しやってみたけれど、上手くできなくて…、やめてしまいました」とおっしゃる方が多いのです。
 「なんてもったいないんだろう!」「“なんちゃってまるまる育児”だった私でさえ、赤ちゃんがよく寝てくれて助かったのに…」「今は丸く育てるグッズも充実してきたのだから、もっともっとまるまる育児に取り組む人が増えても良いはず!」。
 そう思った私は、「パンフレットを渡すだけでなく、もっと具体的な話をして、グッズも手に取ってみてもらおう!」と考え、3年前の夏から始めたのが“まるまる育児お話会&グッズ体験会”です。
 この会では次のことを2時間でお話しています。
 ・まるまる育児の良さ
 ・丸くする注意点
 ・抱っこやネンネのコツ
 ・おひなまきやスリングなどのグッズの紹介
 その後の個別質問タイム、動画撮影などで、いつも3時間くらい時間をとっています。月に1~2回開催し、2月で40回目になります。 最初は2~4人ほどのことが多かったのですが、小さな店がいっぱいになる12名もの方がいらしたこともあり、今までに200名弱の方が体験会にご参加くださいました。
 時々、赤ちゃん連れの方もいらっしゃるので、赤ちゃんにモデルになってもらって、おひなまきやスリングの実演をし、動画に撮ってもらったりしています。まるまる抱っこやおひなまきで、すやすや気持ち良さそうに眠りに落ちる赤ちゃんを、参加された皆さんに直に見てもらうことができ、とても説得力があります。
【まるまる育児の個別指導】
 “お話会”に参加された方から、「あのときは『分かった。できる!』と思ったけれど、実際に赤ちゃんが生まれてからやってみたら難しい」「まるまる寝床に寝かせても泣いてしまう」「丸くしているつもりだけど、できているか不安」「おひなまきができない」「スリングの使い方がわからない」「スリングで抱いても両手が離せない」などなど、色んな悩みが寄せられるようになりました。
 「それなら!」と、出張で産後の骨盤ケアに伺ったときにまるまる抱っこやおひなまきを教え始めたのですが、とうてい簡単にお教えできるものではありませんでした。そのため2年前から、まるまる育児の個別指導を開始しました。始めたばかりの頃は、とてもとても時間がかかりましたが、現在は、まるまる抱っこ、まるまるねんね、おひなまき、スリングを2時間半で行うように頑張っています。
 また“お話会”にまだ参加されたことがなく、しかも、当店に初めてお電話される方からも「まるまる育児のマンツーマン指導を受けたい」とのお申し込みが舞い込むようになりました。『赤ちゃんがすぐに泣きやみグッスリ寝てくれる本』が発売されたことが追い風となり、「まるまる育児に取り組む方が増えて来た!」と感じます。今までに、出張訪問とご来店で、当店のまるまる育児マンツーマン指導をお受けいただいた方は、約180名になります。
【まるまる育児の復習会と、まるまるスリング練習会】
 一番大事なまるまる抱っこ、これがまず難しい。頭が下がってしまったり、お尻だけ落ちてV字になってしまったり、肘から先だけで赤ちゃんを支えようとしてしまったり。また、ママは丸く寝かせているつもりなのに、赤ちゃんの背中は反っていて、丸くなっていないこともあります。特に自作寝床の場合に多く、要チェックです。
 赤ちゃんの後頭部から背中・お尻・膝裏までが、きれいにつながった半円形になるようにと、お話ししていますが、どう説明すればうまく伝わるのか、いまだに試行錯誤しています。もちろん、ママの体にも問題がありますので、事前に体操をしたり、骨盤ケアを組み合わせたりしています。そして、上手くできた抱っこと、上手くできていない抱っこを、写真に撮って比べたりして、ママに違いを感じてもらうようにしています。
 マンツーマン指導も1回だけでは不十分です。トコちゃんベルトの使い方も、まるまる育児もそうですが、「定期的にチェックを受けながら、繰り返し練習していくことが一番!」です。そのため、昨年からは当店にて“まるまる育児の復習会”と“まるまるスリング練習会”を、月1~2回開催しています。ただ、なかなか2回、3回と、繰り返しご来店くださる方がまだ少なく、マンツーマン指導1回のみで済ませている方が多いので、今年の課題は、“繰り返し練習できる機会を増やし、声かけしていくこと”です。
【まるまる育児サークル】
 当店でまるまる育児指導を受けたり、スリング練習会に参加してくださった方を中心に、昨年“まるまる育児サークル”が発足しました。フェイスブックで情報交換をしていく中で、お母さん達の交流の力を実感しました。練習会でも、まるまる育児歴の長い方が、始めたばかりの方に教えてくださったり、体験を話してくださったりします。
 それまでは「私が一人一人に丁寧に対応していかなくては」と思い込んでいましたが、「お母さん同士の交流が、まるまる育児を続ける大きな力、支えになるんだ」と気づきました。今後もそのような場を広げていきたいと思います。
【足と靴】
 今から20年ほど前、毎日ひたすらO脚矯正の仕事をしていた頃、外反足など足部の状態が、脚の形や姿勢に与える影響に気づき、足底板療法に興味を持ちました。機会あって、通訳付きではありますが、米国にて「米国足病医師の短期セミナー」に参加し、足のバイオメカ二クスについて学びました。それ以後、O脚矯正のお客様には施術の中で、靴選びやインソールについても、必ずアドバイスしてきました。
 ママと赤ちゃんにご来店いただく機会が増えたことで、お子さんの靴選びについて質問される機会も増えました。そのため、一般の方にもアプローチしやすいよう、2013年、足と靴と健康協議会の「シューフィッター プライマリーコース」を、2014年に「幼児子供専門コース」を受講して、シューフィッター資格を取得しました。そして昨年から「子どもの足と正しい靴選び講座」を始めました。
 今年は助産師さんにお話しする機会もいただき、そのご縁で地域のママ向けの講座依頼もいくつかいただくようになりました。今後も力を入れていきたい分野です。
【悲しみ悩んだ日々から、今の幸せ】
 死産ではありましたが、最初の子にトコちゃんベルトを知るきっかけをもらい、今小5になる子どもには、骨盤ケアとスリングの実践の場をもらいました。 
 「産後の骨盤ケアも、トコちゃんベルトも、まるまる育児も、助産師ではない私には、関わる資格がないのではないか…」と、思い悩むこともありましたが、いつの間にか当店はママと赤ちゃんの集いの場となり、私はたくさんの勇気と夢をもらいながら働いています。そして、靴に関しての学びも深めることで、仕事への自信も深まりました。
 「我が子を通しての学びが今の仕事へとつながっている」と思うと、とても感慨深く、私の学びと仕事を支えてくれる家族や仲間への感謝の気持ちでいっぱいになります。
 これからも、ママと赤ちゃんの快適で健康な生活のために学び続け、全力で仕事に取り組みたいと思います。